久しぶりのブログ更新です。
さて、8月の初めに、B&O E8 Sportっていう完全ワイヤレスイヤホンを購入したのですよ。
そしてついこの間、手放したのですよ(早)
新型コロナの影響で、最近は試聴もできず、装着感も確認できず、オフィシャルサイトとかガジェット系のブログやTwitterを参考にするしかない日々が続いておりまして。
今回のこれも、まぁまぁお高いお値段(約4万円)にも関わらず、試聴なし事前の装着なしでの購入でした。
結構なギャンブルでしたが、購入は正解だったのかどうか。
っていうか、3ヶ月で手放しているんだから正解ではないだろ。と思われるかもしれませんが、そうではない。
…とは、言い切れない。
…ような気がしなくもない。
とりあえずファーストインプレから使用感、良いところと悪いところ、さらには3ヶ月で手放した理由などについて詳しく書いていきます。
まず、購入の理由は、そのデザインですね。
完全に一目惚れでした。
Bang & Olufsenは、高級感とデザイン性が特徴のブランドで、もちろん製品としてもとても良いものなのですが、如何せん『スペックの割に高額』というイメージがあって、私は今まで購入候補には入れておりませんでした。
しかし今回のE8 Sportに関しては、(私的には)そのデザインに価値があったので、最終的にスペックとかどうでも良くなってしまったのですね。
とにかくカラーが今まで見たことのないような鮮やかな色。
ティファニーブルーのようだと言う方もいらっしゃるようですね。
確かに。イヤホンにしては目立つ色なのに、上品で高級感があります。
イヤーピースもイヤーフィンも同系色でまとめていて、統一感があります。
ケースを開くと、イヤホンを収める部分のプレートが光沢のあるアルミ性になっており、とてもおしゃれ。
ケースを開くたびにちょっと嬉しくなるぐらいには、好みのデザインです。
【 ファーストインプレッション 】
使用感
ファーストインプレとしては、機能的だな。と思いましたね。
説明書などを読まなくても、直感的にある程度使える。
さらに、アプリがあるので、スマホと接続すれば、バッテリー残量やイコライザーの調整、アップデートなどが行えます。
購入後、早速アップデートが来ていたのでやってみましたが、Shureほどではないけど5分くらいで終わったので、それなりですね。
このアプリが、シンプルだけどかなり優秀で。
アップデートの他に、イコライザーの調整がとてもやりやすい作りで、各メーカーはB&Oのアプリを見習え!と結構本気で思います。
ただ、購入して気付いたのですが、マルチポイントには対応していなかったので、iPhoneとウォークマンの同時接続はできませんでした。
DAP使いにはこれはちょっとマイナスですね。
てか、今完全ワイヤレスイヤホンでマルチポイント対応のものってあるのかな。私が持ってるものはマルチポイント対応してないものばかりだな。
まぁE8 Sport以外のイヤホンは、アプリすらないものばかりなので、マルチポイントの必要もないのですが(苦笑)
あ、今時当たり前すぎてわざわざ言うことでもないと思いますが、マルチペアリングには対応していますよ。
Beoplay E8 3rd Genは、ウォークマンとの接続で不具合が多数確認されていたので、Sportでもそう言う不具合があったらと少し心配していたのですが、さすがはB&O、見事そのへんの不具合は克服していたようです。
ウォークマンとの接続も問題なく最初のペアリング以降は自動ペアリングできています。
(まぁペアリングができた、というだけで、それ以降色々思うところが出てきたのですが…それは後ほど詳しく)
タッチパネルも慣れればまぁ…使えなくはないです。
ただ、ゼンハイザー と比べるとタッチパネルの反応速度がとても遅く感じますね。
触って、2拍ぐらい待ってから反応、って感じ。
最初、あれ作動しなかったのかな?と思って何回もタップしてしまって、誤操作半端なかったです。
音質
まず、普通のイヤホンに比べて音場が広いなぁ。と思いました。
あと、中高域のキラキラ感が凄い。
ただ、曲によってはかなりサ行が刺さったりシンバルが刺さったりする。
低音は必要十分、と言うか、B&Oにしては低音かなり頑張ったね。ってくらいは最初から出てましたね。
ただ、なんと言うか…MW07のような、感動するほど良い音とは思わなかったかな。
あー綺麗な音だな。ってくらい。
購入当初の感想としては、デザイン最高だし音もそれなりに良いし操作性もアプリも使える感じだし、かなり良いんじゃないこれ?と言うものでした。
ただ、それが購入バイアスではなかったという自信はないです(笑)
購入バイアスとは。
高額なイヤホンを購入するときにかかる、結構強めのバイアスを私は勝手に購入バイアスと呼んでいます。
これは、多かれ少なかれ誰にでもあるのかもしれませんが、私のような庶民が分不相応な高額イヤホンに手を出すと、そのバイアスは強くなります。
今回はコロナストレス軽減のために、デザインに一目惚れしたイヤホンをとにかくポチった感があったので、正直そのバイアスはさらにさらに強くなっていたと思います。
そんな強力な『高額なイヤホン買ったんだから絶対良いもののはず』バイアスは、
購入から3日くらいは続きます。
その間のファーストインプレなんてもんは、ほぼ役に立ちません。
しばらく良いもの買ったなーバイアスで楽しく音楽を聴き倒したのち、少しずつそのイヤホンに対して、あれ?という部分が見え始めます。
それが、使用1週間後の感想です。この頃の感想が、1番公平のような気がします。1週間以上使用すると、今度は『愛着』という新しいバイアスを手に入れてしまうからです。
というわけで、本当の感想はここからですね。
(前置き長すぎ問題)
目次
問題山積みこれ私に合ってない売ろう。
…と思うまでに3ヶ月は長いか短いか。
【理由その1】
好みの問題なので斜め読みでお願いします
〜音が繊細すぎて軽く聴こえる〜
【理由その2】
ワイヤレスとは、ペアリングできればOKというものではない
〜ウォークマンとの相性が悪過ぎる件〜
【理由その3】
シリコンの品質に問題あり?
〜耳が大変なことになった話〜
総評 まとめ
〜おすすめできないわけではないの〜
問題山積みこれ私に合ってない売ろう。
…と思うまでに3ヶ月は長いか短いか。
どうなんでしょう。
私としては、まぁまぁ短いな。と思います。
完全ワイヤレスイヤホンを通勤に使う上で、家でも使うという人ってどれくらいいるのでしょうか。
少なくとも私は、通勤以外ではあまり使いません。
と、考えると。
朝と帰りに約1時間程度、合計2時間の使用です。
週休2日なので、まぁ1週間で約10時間の使用、掛けることの3ヶ月。
大体120時間程度で売ろうと思ったってことです。
しかもMW07 plusとの併用だったので、恐らくその半分以下の使用時間です。
ちょっと良いイヤホンやヘッドホンだったら、普通にエージング期間ですよ。
その程度の期間で、売ることを決めたのですよ。
そう考えると、結構な短さじゃないですかね?
と、思っています。
家でも使うなら話は少し変わってくるとは思いますが。
長いか短いかはさておき、とにかく問題がありすぎて、バイアスなんか3ヶ月でどっかに吹っ飛んで行ったのです。
まぁ言い出せばキリがないのですが、主な問題を3つ、詳しく書いていきましょう。
【理由その1】
好みの問題なので斜め読みでお願いします
〜音が繊細すぎて軽く聴こえる〜
繊細で解像度も申し分なく、キラキラとした綺麗な音です。
それ自体は、称賛に値します。ワイヤレスでここまで綺麗な音が出せるなら、ほんともう有線イヤホン要らなくね?と思えます。
ただ、刺さるんです、高音が。
打ち込み系や、JPOPのそこそこ柔らかめの音なら素晴らしいバランスです。
中高音がキラッキラで、米津玄師のメロウ系の曲なんか聴いた日には、キュン死寸前です。
しかし、ギターロック系やラウド系になると、刺さるんです。
秋山黄色とか、シンバルがめっちゃ刺さる。ギターソロの高域部分めっちゃうるさい。
つまり、弦やシンバルとあまり相性がよろしくない。
と、いう事は。
私の聴く音楽は、ほぼ相性が悪い。
ピアノサウンドは秀逸です。
ベースの表現も素晴らしく、弦を弾くビィン…みたいな空気感も伝わってきます。
なので、ジャスとかを中心に聴く方にはたまらないイヤホンだと思います。
でも、私が好きなジャンルには全く合わない。
その事に気付いてからは、使う頻度がどんどん下がっていきました。
私にとってのこのイヤホンの音質評価は
『綺麗で繊細な音だけど、ロックを聴くには軽すぎる』
というものでした。
聴く音楽のジャンルと、好みによると思います。
だから、私の感想が全てではありません。
単に、私の好みに合わなかった、ということです。
試聴なしで購入しているので、こういうこともあります。
想定内想定内。とりあえずジャズとかソウルとかR&Bの曲を聴く時に使えばいいじゃない。
と、自分を納得させつつ、この時点では、まだこのイヤホンのデザイン一目惚れ効果は薄れてはいませんでした。
しかし問題は、少しずつこの一目惚れ効果を侵食して切り崩していくのです。
【理由その2】
ワイヤレスはペアリングできればOKというものではない
〜ウォークマンとの相性が悪過ぎる件〜
私が使用する上で、1番の問題はこれです。
iPhoneとの接続、操作については、全く問題ありません。むしろめっちゃ途切れないし最高の使用感です。
なので、iPhoneで、サブスクなどを使って音楽を聴く人に最適化されたワイヤレスイヤホンではないかと思います。
ウォークマン、私はZX300を使用しているのですが、E8 SPORTを使って聴いていると、操作性が悪すぎてイライラするんですよね。
ペアリングは、問題ありません。初期操作も別に難しいことはありません。
2回目以降の自動ペアリングについては、他のBluetoothイヤホンやヘッドホンに比べるとかなり遅いですが、まぁ自動的にペアリングされます。一応許容範囲内です。
しかし問題は、ペアリングされた後なのです。
このイヤホンは、タッチパネル式なので、物理ボタンはありません。
タップ回数や、左右のタップで操作を判別します。
で、ペアリングされた後に、最初に1回タップすると再生が始まります。ここまでは大丈夫。
何か曲を中断する出来事があって停止をタップするとします。当然ですが曲が止まります。
…そこで、タップでの操作終了なんです。
一度停止してしまうと、左右どこを何回タップしようが、全く無反応。
そうなってしまったら、再度ケースにしまって再ペアリングしないと、タップ操作ができないんです。
本体で操作すれば、普通に再生も早送りも音量も操作できます。だから、接続に問題があるわけではなさそう。
ちなみに、iPhoneだと、こんなことは起こりません。
曲を停止しようが、耳から外してしばらく放置しようが、接続さえ途切れなければ、普通に再度タップ操作で曲を再生できるし、音量調節も曲送りも曲戻しもできます。
ウォークマンでペアリングする時にだけ、起きる現象です。
だから、iPhoneで使う専用にすればいいのかもしれません。
でーもーさー!!
再生機器を選ぶ約4万円のワイヤレスイヤホンってなんなんだよ!!
何のためのワイヤレスだよ!?って感じじゃないですか。
ウォークマンを使って音楽を聴く時に、タッチノイズもなく、イヤホン触るだけで操作できるという利便性を買ってるんですよ、こっちは!!
音質にこだわるだけのものなら、普通に有線のもっと安いやつでいいんですよ!!!!
言っておくけど、音質だけの話なら4万円の音じゃないからな、E8 SPORT!!!←
というわけで、ウォークマンで使用する度に、床に叩きつけたくなるほどイライラする使用感と操作性に3ヶ月で嫌気がさしました。
そして更に、もう1つ。
どうしても手放すしかなかった理由も明らかになっていきます。
デザインが好きだし、iPhoneでは普通に使えるし、これだけだったら別に持っててもいいかな?と思っていたのですが。
使うことすらできなくなる事件が起こってしまって、いやもう無理売るわ!!という決断になってしまったのです。
【理由その3】
シリコンの品質に問題あり?
〜耳が大変なことになった話〜
まぁまぁ使い難いなぁと思いつつ、それでもアプリは優秀だしなんだかんだで高域が刺さらないイコライザーの位置も見つけたし…と、しばらくは使っていたのですが。
E8 SPORTを使った後、耳の中が痒くなることに気が付きました。
ん〜なんだろ?密着度が他のイヤホンより高いからかなぁ。とか。
最初は軽く考えていたのですが。
ある日、E8 SPORTを装着したまま寝落ちしてしまったことがあって。
次の日、起きてみたら耳の中が大変なことになっていたのです。
耳の中が爛れてめっちゃ痒い上になんかジュクジュクしてる!!!!!
私は敏感肌で、結構すぐいろんなものに負けて肌が赤くなったり爛れたりする方ではあるのですが。
イヤホンしたまま寝落ちして耳だれが出たり爛れたりしたことはなかったので。
そりゃあもう、死ぬほどびっくりして、速攻薬局に行ってステロイド配合の塗り薬を買ってきました。
痒みはすぐに治まって、ジュクジュクは約1週間ほど続きましたが、最終的に治りました。
うわーびっくりしたなー。今度からイヤホンしたまま寝落ちしないように気をつけよう。
この時はまだ、長時間使用しなければまだいける。と思っていたのですが。
それからというもの、E8 SPORTを装着する度に、5分も経たずに耳の中が痒くなる。
もしかしたら、付属イヤーピースとイヤーフィンのシリコンが良くないのかな?と思って、イヤーピースを変えてイヤーフィンを取ってみたりもしたのですが、それでも一向に改善されない。
どうしたものかな…と思って色々装着する向きを変えたりしている時に気がついた。
筐体の側面に彫られてる溝、耳から滑り落ちなくていいけど、これが耳に密着しすぎて食い込み気味になって耳の縁が痒くなるっぽい!!!!!
…はい。
イヤピ変えたりイヤーフィン外したりの問題じゃありません。
根本的な構造の問題。これは私の耳には致命的に合わない。
…という結論しかないのです。
これは…
…
…売るしかなくないか。
色々我慢して使ってきたけどほんともう無理。こんなに自分に合わないイヤホンを所持し続ける理由が逆に分からない。
となってしまって、わずか3ヶ月で一目惚れした完全ワイヤレスイヤホンを手放してしまったのです。
総評 まとめ
〜おすすめできないわけではないの〜
というわけで、めっちゃ好みのデザインで、高価格帯のワイヤレスイヤホンではあまり見ないような、鮮やかな色もとても気に入っていたE8 SPORT。
私は手放してしまったけれど、全くおすすめできないイヤホンというわけでもないです。
以下のような方には、全力で、めっちゃいいイヤホンだよ!!と、お伝えしたい。
1 DAPはあまり使わない。普段音楽を聴く時はiPhoneでサブスクという方。
サブスクとは言え、それなりに良い音で聴きたい方。
2 JPOPを中心に打ち込み系音楽や女性ボーカルの曲を主に聴かれる方、
またはジャズやR&B、クラシックなどを好む方。
3 ドンシャリが苦手な方。 ドンよりシャリ多めが好きな方。
4 【1番重要】 カナル型イヤホンを使用して耳が痒くなったことがない方。
上記に該当する人には、おそらくとてもいい相棒になってくれるイヤホンだと思います。
ただ、1〜3に該当していても、4に該当しない方(イヤホンで耳が痒くなる方)にはあまりおすすめしません。
それでなくても、イヤホンは無線であれ有線であれ、耳に多大な負担をかけるものです。
聴覚障害だけでなく、外耳炎などの恐れもあるので、イヤホン選びは慎重にしなければいけないですよね。
音量だけではなく、筐体の素材やイヤーピース・イヤーフィンなど、耳に接触する部分の材質も大事なんだなぁ。ということに、今回初めて気付くことができたので。
今後イヤホンを購入する時は、接触面にも気をつけて見てみよう。と、心から思った次第。